2007年 06月 06日
行ってきました、王滝(レース編) |
長いので分割してます。
前日編の続きです。
3時起床。
幸いにも喉の痛みはなく、体調も悪くはない。
「良かった、本当に良かった・・・」
とりあえずレースには出られる!!
その安堵感でいっぱいだった。
バイクの準備も前日にしていたので、早々とバイクを並べる。
前から3~4列目、なかなか良い位置だ。
去年のようにサングラスを無くすこともなく、全てが順調。
そして6時、「ふあぁ~ん」との気の抜けた号砲にてレーススタート。
最初の舗装路区間で体を暖めているとアンカライ麦さんが前にいたので挨拶をして軽く会話を交わしてみると、彼も風邪をひいてしまったらしい。
「風邪ッピキ同士頑張りましょう」等と言っている内に林道に突入。
さぁ、本当のレースの始まりだ。
林道に入ってもしばらくは先頭集団付近にいたが、徐々に先頭集団から離れていく。
心拍は180台後半、アップをしていないのを差し引いても高い。
前に行きたい気持ちを抑え、心拍を175前後のペースに落とす。
ペースを一旦落としたのは正解だった。
前から落ちてくる選手をパスしつつ進み、CP1手前で「現在13位、トップと1分30差」との情報を得て「表彰台のれるかも!!」そんな気持ちで一杯でした、この時までは。
CP1で水を補給していると、何人かの人に抜かれ後ろにつくが、やはり皆早い。
特にフルサスの下りは強烈だ。
同じ路面を走っているとは思えない挙動、ラインでガンガン下っていく。
そんなフルサスに下りで抜かれ、上りで追いつきを繰り返しながらレースは進む。
同じくらいの力量の人とのデットヒートはレースの醍醐味。
なかなかレースに出る機会が無いので本当に楽しい時間だった。
だが、そんな楽しい時間はそろそろ終わりの時を迎える。
その時は、ダム湖の平坦ステージを過ぎてダラダラ坂を迎える前の下り坂。
レースも中盤戦を迎えて集中力が切れて走りが雑になっていた時に、なんでも無いコーナーで少しバイクを寝かせて曲がった瞬間・・・
「パン!!プシュー」
後輪がチューブレスタイヤらしかぬ音を立てた瞬間、空気がみるみる内に抜けていった。
「やってしまった・・・」
少しの間、放心状態。
しかし、「ここまでいいペースだしまだまだ挽回できる!!」
気を取り直してパンク修理・・・っと、その前に、今回はパンク防止の為にシーラント剤を入れてきたのだ。
上手くいけば穴がふさがっているかも?
かすかな期待を胸に携帯ポンプで空気を入れてみるが、その期待は入れたそばからタイヤから抜けていった・・・
こうなったらパンク修理をするしかない。
前回はぶっつけ本番でエライ目にあったが、今回は2回目だ。
パンク防止には役に立たなかったシーラント剤だが、タイヤをはめる時に潤滑液の役目を果たしてくれた。
相性最悪のIRCタイヤとボントレガーホイールのパンク修理をなんとかクリヤーして再スタート。
少し下った後、やってきました王滝名物ダラダラ坂。
何処までも上り、何度も尾根を巻いて、巻いた先にはまた上り坂・・・
ただでさえキツイこの場面で腰痛発生。
再びパンクが嫌だからって後ろ2.8気圧はやりすぎか?
腰痛でペースダウンしてしまったが、何とかCP2へ到着。
「さぁ、ここから仕切りなおしだ」
チェーンへの注油、タイヤ空気圧の調整、補給等やる事は一杯ある。
そしてバイクを降りて、トップチューブのベントボックスからチェーンスプレーを出していると、
「パン!!プシュー」
????
何だ?何がおこった?
一瞬理解できなかった、というより信じられなかった。
またパンクだ。
「マジかよぉ~」
大きな声で叫んだ、そして何かが切れた。
とりあえずまたパンク修理をするしかない。
パンクしたチューブを取り出すと、バルブの根元辺りに星型のような穴が開いていた。
お役御免のチューブをジャージのポケットに突っ込み、新しいチューブを入れてパンク修理は終了。
後輪をはめようとした時、タイヤの横が裂けている事に気付く。
これが、2度目のパンクの原因だったのだ。
「一回目のパンク時の破裂音で気がついていれば」
「パンク修理時に気がついていれば」
「2回目のパンク時にすぐ気がつけば」
「せめて、さっき空気を入れる前にきがつけば・・・」
後悔の念が次から次へと浮かんでは消えていく、そして6時間切りの目標も消えた。
裂けた箇所を補修しなければまたパンクをしてしまう。
幸い去年の王滝用に買った補修シールをサドルバックに入れておいたのだ。
パンク修理と同じ工程でチューブから空気を抜き、タイヤを外す。
補修シールを貼れば修理は完了。
ビリっ!!
補修シールは一番下の台紙から剥がれただけで、その剥がした面はシールではなくただの紙だった。
タイヤに貼ってみるが、貼れる訳がない。
ただの紙だもん。
どうやら年数劣化でシールとしての機能は失われてしまったらしい。
「ハハハハ」
もう怒りもない、乾いた笑いしかでてこない。
とりあえず、タイヤの裂けた部分にシールをあてがってチューブを入れてみる。
ロードでタイヤが裂けた場合、千円札をあてがって応急処置をするという話を聞いた話があるから、シールじゃなくてもなんとかなるはず。
応急処置をして、一応はレース再開。
とはいっても、レースではなくツーリングみたいなもの。
頑張る事もなく上り、そして惰性で下る。
気持ちは走りに現れる、こんな走りじゃバイクも答えてくれない。
第3CP手前でフロントメカがインナー以外使えなくなる。
第3CP通過後、下りでリアメカのプーリーが割れてクランクが全く回らなくなる。
手で強引にインナーローの場所にチェーンを持って行く>下りの振動でチェーンジャム>手で強引にインナーローの場所~>無限ループ。
漕ぎも全く入れることができず惰性で下り、なすがままに抜かれて、そのままゴール。
達成感はない、喜びもない。
いや、喜んだか。
「帰ってくる事ができて本当に良かった」
総括編へ続きます。
前日編の続きです。
3時起床。
幸いにも喉の痛みはなく、体調も悪くはない。
「良かった、本当に良かった・・・」
とりあえずレースには出られる!!
その安堵感でいっぱいだった。
バイクの準備も前日にしていたので、早々とバイクを並べる。
前から3~4列目、なかなか良い位置だ。
去年のようにサングラスを無くすこともなく、全てが順調。
そして6時、「ふあぁ~ん」との気の抜けた号砲にてレーススタート。
最初の舗装路区間で体を暖めているとアンカライ麦さんが前にいたので挨拶をして軽く会話を交わしてみると、彼も風邪をひいてしまったらしい。
「風邪ッピキ同士頑張りましょう」等と言っている内に林道に突入。
さぁ、本当のレースの始まりだ。
林道に入ってもしばらくは先頭集団付近にいたが、徐々に先頭集団から離れていく。
心拍は180台後半、アップをしていないのを差し引いても高い。
前に行きたい気持ちを抑え、心拍を175前後のペースに落とす。
ペースを一旦落としたのは正解だった。
前から落ちてくる選手をパスしつつ進み、CP1手前で「現在13位、トップと1分30差」との情報を得て「表彰台のれるかも!!」そんな気持ちで一杯でした、この時までは。
CP1で水を補給していると、何人かの人に抜かれ後ろにつくが、やはり皆早い。
特にフルサスの下りは強烈だ。
同じ路面を走っているとは思えない挙動、ラインでガンガン下っていく。
そんなフルサスに下りで抜かれ、上りで追いつきを繰り返しながらレースは進む。
同じくらいの力量の人とのデットヒートはレースの醍醐味。
なかなかレースに出る機会が無いので本当に楽しい時間だった。
だが、そんな楽しい時間はそろそろ終わりの時を迎える。
その時は、ダム湖の平坦ステージを過ぎてダラダラ坂を迎える前の下り坂。
レースも中盤戦を迎えて集中力が切れて走りが雑になっていた時に、なんでも無いコーナーで少しバイクを寝かせて曲がった瞬間・・・
「パン!!プシュー」
後輪がチューブレスタイヤらしかぬ音を立てた瞬間、空気がみるみる内に抜けていった。
「やってしまった・・・」
少しの間、放心状態。
しかし、「ここまでいいペースだしまだまだ挽回できる!!」
気を取り直してパンク修理・・・っと、その前に、今回はパンク防止の為にシーラント剤を入れてきたのだ。
上手くいけば穴がふさがっているかも?
かすかな期待を胸に携帯ポンプで空気を入れてみるが、その期待は入れたそばからタイヤから抜けていった・・・
こうなったらパンク修理をするしかない。
前回はぶっつけ本番でエライ目にあったが、今回は2回目だ。
パンク防止には役に立たなかったシーラント剤だが、タイヤをはめる時に潤滑液の役目を果たしてくれた。
相性最悪のIRCタイヤとボントレガーホイールのパンク修理をなんとかクリヤーして再スタート。
少し下った後、やってきました王滝名物ダラダラ坂。
何処までも上り、何度も尾根を巻いて、巻いた先にはまた上り坂・・・
ただでさえキツイこの場面で腰痛発生。
再びパンクが嫌だからって後ろ2.8気圧はやりすぎか?
腰痛でペースダウンしてしまったが、何とかCP2へ到着。
「さぁ、ここから仕切りなおしだ」
チェーンへの注油、タイヤ空気圧の調整、補給等やる事は一杯ある。
そしてバイクを降りて、トップチューブのベントボックスからチェーンスプレーを出していると、
「パン!!プシュー」
????
何だ?何がおこった?
一瞬理解できなかった、というより信じられなかった。
またパンクだ。
「マジかよぉ~」
大きな声で叫んだ、そして何かが切れた。
とりあえずまたパンク修理をするしかない。
パンクしたチューブを取り出すと、バルブの根元辺りに星型のような穴が開いていた。
お役御免のチューブをジャージのポケットに突っ込み、新しいチューブを入れてパンク修理は終了。
後輪をはめようとした時、タイヤの横が裂けている事に気付く。
これが、2度目のパンクの原因だったのだ。
「一回目のパンク時の破裂音で気がついていれば」
「パンク修理時に気がついていれば」
「2回目のパンク時にすぐ気がつけば」
「せめて、さっき空気を入れる前にきがつけば・・・」
後悔の念が次から次へと浮かんでは消えていく、そして6時間切りの目標も消えた。
裂けた箇所を補修しなければまたパンクをしてしまう。
幸い去年の王滝用に買った補修シールをサドルバックに入れておいたのだ。
パンク修理と同じ工程でチューブから空気を抜き、タイヤを外す。
補修シールを貼れば修理は完了。
ビリっ!!
補修シールは一番下の台紙から剥がれただけで、その剥がした面はシールではなくただの紙だった。
タイヤに貼ってみるが、貼れる訳がない。
ただの紙だもん。
どうやら年数劣化でシールとしての機能は失われてしまったらしい。
「ハハハハ」
もう怒りもない、乾いた笑いしかでてこない。
とりあえず、タイヤの裂けた部分にシールをあてがってチューブを入れてみる。
ロードでタイヤが裂けた場合、千円札をあてがって応急処置をするという話を聞いた話があるから、シールじゃなくてもなんとかなるはず。
応急処置をして、一応はレース再開。
とはいっても、レースではなくツーリングみたいなもの。
頑張る事もなく上り、そして惰性で下る。
気持ちは走りに現れる、こんな走りじゃバイクも答えてくれない。
第3CP手前でフロントメカがインナー以外使えなくなる。
第3CP通過後、下りでリアメカのプーリーが割れてクランクが全く回らなくなる。
手で強引にインナーローの場所にチェーンを持って行く>下りの振動でチェーンジャム>手で強引にインナーローの場所~>無限ループ。
漕ぎも全く入れることができず惰性で下り、なすがままに抜かれて、そのままゴール。
達成感はない、喜びもない。
いや、喜んだか。
「帰ってくる事ができて本当に良かった」
総括編へ続きます。
by 9_daizu_9
| 2007-06-06 21:27
| 自転車